排煙脱硫装置

コンビナート1990年代後半より、アジア諸国などの急速な工業化を背景に、電力源としての石炭需要が再燃しております。 石炭の埋蔵量は石油・天然ガスと比較して数倍に上り、可採年数は200年以上と試算されています。石油資源の枯渇が今世紀の問題となった今、石炭の重要性はますます高まってくることが予想されています。

石炭が燃焼する過程において、二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が生成されます。これは水に溶けると硫酸になり、そのまま空気中に排出された場合、酸性雨問題を引き起こします。これを化学反応により除去してから大気に放出する装置が排煙脱硫装置です。石炭火力発電所においては必須の設備であり、とくに発電所建設が進むアジア諸国では、世界的な公害防止規制に沿っての適切な設備が急務とされています。

耐食金属 / レジスタ-クラッド プレート

防食ソリューションベンダーである弊社では、排煙脱硫プロセス対して、耐食金属の使用を提案しています。 特に高温の排気や風雨に晒される煙突内面の素材には、チタン等の耐食金属が最適です。

ライニング方法としては、

(1)鉄と溶接可能なニッケル合金
(2)鉄と溶接不可能なチタンなどの高耐食材

どちらにも対応可能で、かつ低コストで取り付けできる「レジスタ – クラッド プレート」をご提案しております。

レジスタ - クラッド プレート leaflet_pdf

レジスタ – クラッド プレート とは、異種金属接合・サンゼットRクラッド工法により、耐食金属の薄板を鋼材に接合した排煙脱硫装置向けのクラッド材です。 高価な耐食素材の使用量を限界まで切り詰めることが出来、コスト削減を可能にしています。また機械的性質・耐食性能は、他の高価な工法に優るとも決して劣らず、1984年以来、実際に稼働している 1,000,000 s.f. (93,000 平方メートル) 以上の排煙脱硫装置での実績がございます。

施工法

工法には、以下の二種類があります。

1) 継ぎ板状に施工する『バッテンバー工法』
新設向けです。あらゆるデザインに対応できるよう、平板/ロール形状に対応、切断/曲げ加工が可能です。

バッテンバー工法

2) 鱗状に重ねてゆく『オーバーラップパネル工法』
新設および既設張替に対応。あらゆるデザインに対応できるよう、平板/ロール形状に対応、切断/曲げ加工が可能です。

オーバーラップパネル工法